鳩の被害が深刻な場合、捕獲は最終的な手段となりますが、鳥獣保護管理法で鳩は保護されているため、無許可での捕獲は違法です。鳩の被害が甚大で他の対策が効果を示さない場合に限り、自治体から捕獲許可を取得する必要があります。これには、必要書類の提出と許可の取得が不可欠であり、事前の確認が非常に重要です。
捕獲手続きと申請方法
最初に地元自治体に連絡し、捕獲許可の申請手続きを行います。必要書類には「鳥獣の捕獲等許可申請書」や「被害状況報告書」などが含まれ、各自治体で異なるため事前に確認することが大切です。申請後、自治体が被害状況の調査や書類審査を行い、基準を満たしていれば許可証が発行されます。なお、許可申請には捕獲を行う場所や捕獲方法の詳細が必要となり、場合によっては現場確認も行われます。
鳩の捕獲方法と具体的手順
許可を得た後、実際に鳩を捕獲する方法としては「箱わな」や「手捕り」などが一般的です。捕獲は鳩をおびき寄せるためにエサを使用し、鳩の警戒心を解くことから始めます。設置場所や設置方法を工夫し、効率的に捕獲できるよう準備します。捕獲後、許可証の指示に従い処分方法を選択しますが、殺処分を行う場合は環境や衛生面にも配慮が必要です。
捕獲後の適切な対応と注意点
捕獲した鳩は必ず許可証に記載された方法で処理することが求められます。処理には焼却施設への持ち込みや専門業者に依頼する方法があり、自宅での処理は衛生面や感染症のリスクから避けるべきです。また、鳩の捕獲作業では感染症予防のため、手袋やマスクを着用することが重要です。捕獲後の場所を掃除し、二度と鳩が住み着かないように清潔に保つことも欠かせません。
鳩対策の一環として専門業者の活用
鳩の捕獲は非常に手間がかかるだけでなく、正しい手続きを踏まないと法律違反となる可能性があります。そのため、捕獲作業が難しい場合は、鳩対策の専門業者に依頼することも考慮すべきです。専門業者は法的な手続きを踏まえたうえで適切に捕獲や対策を行うため、被害を最小限に抑えることが可能です。
鳩の被害を防ぐための予防策
捕獲だけでは根本的な問題解決にならないため、捕獲後も鳩が寄り付かないように防鳥ネットやスパイクを設置するなどの物理的対策を継続することが重要です。また、鳩の好む場所や餌となるものを排除し、住み着きにくい環境を作ることが被害の再発防止につながります。さらには、餌やりを避けることや鳩が集まる要因を減らす工夫も有効です。
まとめ
鳩の捕獲は最終手段であり、適切な手続きと対策が不可欠です。自力での捕獲は難しくリスクが伴うため、被害が深刻な場合は専門業者の活用を検討しましょう。また、捕獲後も鳩の被害を防ぐための環境整備や予防策をしっかりと実行することで、再度の被害を防ぎ、快適な生活環境を維持することが可能となります。